愛しさで星は廻る

アイドルオタク活動備忘録

真夏の少年たちへ




9月19日

目が覚めていちばんに掘り起こしたのは
昨晩、眠る前の記憶だった。

ひと夏を共に過ごした高校生6人と、戦時中からタイムスリップしてきたという軍人。

あれは長い夢だったのかと考えてみたけれど、
わたしの周りの人にも、わたしと同じ夏の記憶があるらしい。
不思議なこともあるもんだ、と思いながら
長いようで短かった夏に思いを馳せた。




悟、竜二、篤、道史、明彦、和彦。
そして、三平さん。


それは突然の出会いだった。


今まで「不自由」を感じても、それに対して疑問や不満を持ったとしても、声に出して反論しようとしたことがなかった。
まあ、それが当たり前なんでしょ。声を上げたところでどうにかなるわけじゃないし。
だから、"ムキテイ"になった悟が誤解を解くのをどこか諦めていたのを見て、なんだか自分を見てるようだった。


「周りに自由が溢れているのに、あなた方はちっとも自由に見えません」

三平さんのこの一言にハッとした。
戦時中からやってきた三平さんは、どうしようもない不自由を経験している人。
そんな人から見れば、平和で、何に縛られることもなく、自由に溢れるこの世界で、不自由そうに生きる現代人はとても不思議で醜いものに思えたのだろうか。



三平さんがわたしたちに教えてくれたこと。

「世界中の誰もが不安で押しつぶされそうな日常で、三平さんは生きることは不安や怒りを勇気に変えることだと教えてくれた。それが本当の自由だということも。」

悟が最後にこう言ったのが、妙に耳に残っている。

コロナウイルスが蔓延し、世界中の誰もが不安で押しつぶされそうな、今までに感じたことのない感情を抱えている現代。
だけど、わたしたちは今日も生きている。
三平さんが生きたいと思った明日を、わたしたちはまた何もせずとも迎えられると。

当たり前のように与えられる未来を、三平さんの教えてくれた"本当の自由"で変えていくこと。
不安や怒りを勇気に変える。
今まで、不安や怒りに見て見ぬふりをし続けてきたわたしにそんなことができるだろうか。
いや、現代は自由で満ち溢れているんだ。
できないことなんてあるもんか。

不安が大きすぎて、どうしようもない怒りが込み上げて、どうしたらいいか分からなかったら この夏のことをそっと思い出してみる。
そうやって、これからの人生を全力で生き抜いてやろうと思う。


悟、ありがとう。
竜二、ありがとう。
篤、ありがとう。
道史、ありがとう。
明彦、ありがとう。
和彦、ありがとう。
みんなのおかげで、何もない夏が最愛の夏になりました。
またどこかで会いましょう。
それまで、お元気で。

三平さん、ありがとう。
あなたのおかげで、何もない夏が学びの夏になりました。
2020年の日本に来てくれてありがとう。




そして。

なにより、初めてのドラマ主演を務めた美 少年の6人へ。

まずは、お疲れ様でした。
こんなに素敵な作品に、デビュー前から、しかも6人全員で関われたこと、一ファンとしてとても誇らしく思います。

ドラマのポスター撮影のときの顔つきと、TELASAの「美 少年、泣く。」のときの顔つきが違っていたこと。
このドラマで成長したんだなと実感して、なんだか母親のような気持ちになりました。

ドラマを追うごとにどんどん洗練されていく演技。
初めはハラハラして見ていたのに、終わりに近づくにつれて役として6人を見ている自分がいました。

この"不自由"で埋め尽くされた夏を、自由に駆け抜けて行く美 少年に何度頬が緩んだことか。
ドラマだけじゃない、コンサートやテレビ出演、雑誌…たくさんのお仕事を両手に持って、本当に大変だったはずなのに、いつだって楽しそうに振る舞っていた6人。
だけど無理やり笑顔を作ってるんじゃなくて、心の底から楽しい!って思ってるような、そんな振る舞いにいつも癒されていました。
初めてのドラマ主演、ファンのわたしには計り知れないくらいの苦労があったはず。
本当にお疲れ様でした。
この経験が、6人の将来にでっかい光をもたらしてくれますように。


怒涛の夏の終わりと共に、季節が秋へと移り変わった気がする。
6人の活躍と、真夏の少年カンパニーの皆さんに最高の幸せが訪れることを祈って。

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2020年9月24日